2006年08月14日

蛍 二十四句

立て掛けて蛍這ひけり草箒   夏目漱石

蛍くさき人の手をかぐ夕明り  室生犀星

国東の仏ぞくらき蛍かな    阿波野青ほ

死に急ぐなと蛍に水吹いて   鈴木真砂女

髪にとまれば髪青きなり蛍の夜 見市六彦

蛍逃げ熊野の闇を鷲掴み    後藤綾子

持て余す母からの髪蛍の夜   長谷川久々子

蛍火や山のやうなる百姓家   富安風生

蛍火や疾風のごとき母の脈   石田波郷

蛍火の寺にあらたな闇育つ   石井とし夫

にんげんの手足ひらひら蛍沢  木内彰志

大蛍ゆらりゆらりと通りけり  一茶

かごからほたる一つ一つを星にする 荻原井泉水

親一人子一人蛍光りけり    久保田万太郎

蛍籠くらければ揺り炎えたたす 橋本多佳子

ゆるやかに着てひとと逢ふ蛍の夜 桂 信子

初めての蛍水より火を生じ   上田五千石

女一人目覚めてのぞく蛍籠   鈴木真砂女

川ばかり闇は流れて蛍かな   千代女

波に飛ぶ蛍を見たり五大堂   寅彦

ふりしきる雨となりにけり蛍籠 万太郎

蛍火やこぼりと音す水の渦   青屯

風涼し銀河をこぼす飛ぶ蛍   朱鳥

蛍火やをんなの匂ひ水よりす  占魚
ラベル: 俳句
posted by ホーライ at 11:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 今日のうつろひ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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